2月になるたびに思いつくのは、恵方巻や節分ではなく「バレンタインデー」。
バレンタインデーといえば、カップルが堂々と愛を祝え、なんだか浮ついた雰囲気がただよう、この日。
バレンタインデーに使えそうな、「惚れ薬の伝承」について紹介していきましょう。
そもそも惚れ薬ってなんぞや?
惚れ薬とは定義上、恋愛感情を増幅させるお薬を指しています。
別名で媚薬とも呼ばれていますが、細かく分類すると
- 惚れ薬=恋心を抱かせる
- 媚薬=性的に興奮させる
となっていますね。
その歴史は古く、ローマ帝国もとい暴君ネロの側近ペトロニウスが自身の著書「サテュリコン」で媚薬について紹介しています。
諸説あるものの、強精剤として有名なイモリの黒焼きの発祥は秦の始皇帝だとか。
もともとは宮女たちの浮気防止のためにつくったものが、いつしか女性といちゃいちゃするための薬として広まったそうです。
惚れ薬って効果があるの?
結論から言えば、民間伝承に出てくるような惚れ薬には効果がありません。
たしかに惚れ薬の歴史は古いですが、その中身は呪術的で、科学的根拠が全くないです。
その証拠にイモリの黒焼きは単純に黒焦げにすれば良いというわけではなく、
- イモリのメスとオスを用意
- そのメスとオスを竹筒、しかも別々の節に入れる
- メスとオスがそれぞれを分け隔てる節をかみ砕き、交尾するまで待つ
- 交尾に成功したら黒焼き
という流れでなくては惚れ薬にならなかったとか。
この手順だけでもかなり呪術的であるのがうかがえます。
そもそも昔は刺激を感じる食べ物は惚れ薬に使えると考えられており、タマネギですらその材料でした。
ヨーロッパにおける惚れ薬の材料は顕著で、
- 自分の血液を数滴、相手に飲ませる
- 鳩の心臓やウサギの肝臓などを乾燥させてひきつぶした粉を使う
- レシピによっては墓地の土や魔術師など人間も素材とした
などの記録が残っています。
そんなわけで昔から伝わる惚れ薬には効果がありませんが、恋愛感情を抱かせることができるかもしれない成分ならあります。
というのも、恋愛感情は フェネチルアミン という脳内神経伝達物質がもたらしていると医学的に証明されました。
実はこのフェネチルアミンはチーズやチョコにも含まれているんですよね。
「ならチーズやチョコを食べてもらえばいいのでは?」という話になりそうですが、そうはいきません。
チーズやチョコに入っているフェネチルアミンは含有量がとても少なく、人間の精神の影響を及ぼすのは到底無理。
そのレベルとなるともはや危ないおクスリしかないので止めておきましょう。
お話に出てくる惚れ薬
お話に出てくる惚れ薬といって、パッと思いつくのは、シェイクスピアの「夏の夜の夢」、中世の恋愛物語「トリスタンとイゾルデ」でしょうか。
「夏の夜の夢」では朱色の花のしぼり汁を眠っている人のまぶたのうえに垂らせば、目覚めた時に最初に見た生き物に恋してしまいました。
「トリスタンとイゾルデ」では愛の妙薬によって騎士と王妃の悲恋が始まります。
どちらも創作ですが、ヨーロッパにおける惚れ薬のイメージがよく伝わってきますね。
ロマンチックというか何というか。
一方、日本における惚れ薬は精力剤のイメージが強い気がします。
その理由はおそらく薬剤として身近に用いられていたからでしょうか。
事実、イモリの黒焼きはなんと戦後まで惚れ薬だと信じられてきました。
とはいえ、日本でも昔話に惚れ薬が出てくるんですよ。
その名も「惚れ薬」、茂平という男が米問屋の娘に一目ぼれして熊蔵なる兄貴分に相談したところ、惚れ薬をもらうというお話です。
しかしそこは日本の昔話、そう上手くはいきません。
それどころか貧乏神に惚れ薬をかけてしまい、大変なことになります。
最終的にめでたしめでたしで終わりますが、恋愛モノだけではない、くすっと笑ってしまうユーモアさが日本らしいです。
惚れ薬とは
一般的に惚れ薬とは2種類あり、1つは恋心を抱かせる効果、もう1つは性的な興奮をもたらす効果があります。
そんな惚れ薬の歴史は古いものの、昔から言い伝えられているレシピには意中の相手を射止めるような効果はなく、その内容は呪術的です。
いわゆる創作的な惚れ薬はヨーロッパはとてもロマンチックですが、日本は身近で、ユーモアたっぷりなところが特徴になっています。
個人的には日本のほうがしっくりしますね。
※画像はイメージです。


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