ドローン小噺〜夜の圃場で

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ドローンでの農薬散布をやっていました。
6〜8月のシーズン中はだいたい300ヘクタールほど撒くんですが、自動飛行が主流で、人が操作するのは離着陸や電線が張っていたり、木がせり出していたりして機械では判断できない一部だけです。

飛んでいる間は監視しながら、薬を混ぜたり、次のスケジュールの調整をしたりしているので、わりと楽といえば楽なんですが・・・地味に大変なのが時間帯。
農家さんからは、夜のうちに撒いて欲しいという要望が多いのです。
なぜかといえば、夜のほうが気温が低いし風があまり吹かないので、薬の定着がいいから。

真っ暗な田んぼの真ん中、発電機の明かりだけがぽつんと灯っていて、自分以外誰もいない。
田んぼの近くって、けっこうな確率で神社とかお墓があるんでとにかく不気味です。

目次

ドローンのトラブル

ある夜のことです。
例によって夜間散布をしていると、圃場全体の2/3くらいを飛ばしたあたりで、突然、ドローンが「人を感知しました」と警告を発して停止しました。
田んぼをぐるっと見渡しても、ドローンについている監視用モニターを見ても、誰もいないし動物の影すらない。

仕方なく機体を帰還させてバッテリーを交換し、センサーやカメラを一通り点検しましたが異常はありません。
「でっかい虫でも横切ったかな」と再開したんですが、また同じ場所で「人を感知しました」とピタリと止まる。
自動飛行には事前に測量しルートを設定しているので、何かデータにミスがあったのろうと、その地点だけは手動で散布して、なんとか作業を終わらせました。

2回目の散布

同じ圃場では、作付け期間中にもう一度散布する必要があります。
次回も「夜にやってくれ」と言われていたんですが、こちらの都合がつかず、明るくなった早朝に作業することに。

散布の日の朝、ドローンを飛ばしていると、その家のおばあちゃんが興味津々で見学に来ました。
まあ、よくある話で農家のご老人は話し好きが多いんです。それで作業が遅れることもあるんですが、無視もできません。

で、やっぱりというか、今回も例の場所で「人を感知しました」とドローンが停止しました。
念のため事前に測量もやり直していたんですが、効果ありません。
おばあちゃんが、「なんか女の人の声で何か言ってるねぇ」と言うので、「ナレーションの声が女性なんです、センサーが何かに反応すると警告を喋るんですよ」と説明しました。

ついでに「前回も、あの辺りで止まっちゃって」と話すと、おばあちゃんは「あそこに人がいるってことかしら?」と、ちょっと真剣な顔に。
「いませんよね?人なんて」と返すと、おばあちゃんはしばらく黙って考えて、こう言ったんです。

「ああ、そういえば……何年か前に、うちのじいさんがあの辺で仕事中に倒れて、亡くなったんだったわ」

そのあと、大声でこう叫びました。

「じいさん!あんた、作業のじゃまなんだよ!」

そのあと、「人を感知しました」の警告が出ることがなくなり、スムーズに作業を終わらせる事ができたのでした。

よくあることなんですが

あちこちの圃場をまわり広い面積を散布していると、別の場所でも誰もいないのに「人を感知しました」と警告が出ることはあります。でも大体は警告はでても飛行停止する事はありません。

ドローンがピッタリ止まってしまうのは確実に「人」と認識したときだけ。
つまり、あの圃場には確実に「人」・・・センサーが人と認識するほどのアレが存在していたという事です。

センサーがなにを感知したのかは解りませんが、「人を感知しました」と警告が出るとドキリとするようになったのでした。

※画像はイメージです。

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