夜間病棟の実習で感じた

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看護学校に通っていた頃、3か月間の夜間実習を経験しました。
夜の病院は独特の静けさがあり、廊下を歩いているでも恐ろしく感じます。
しかし、夜間は患者さんの容態が急変するリスクが高く、緊急コールが鳴ればすぐ対応しなければならなく、昼間とは違いスタッフも少ないため、そんな事を感じている余裕なんてありませんでした。

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緊急コール

その夜、いつものように見回りを終えた矢先に緊急コールが鳴り響きました。
誰がナースコールをしたのか、慌てて表示を見に行くと「あれ?」と思ったのです。なぜなら、その患者さんは植物状態で意識がなく、自分でボタンを押せる状態ではありません。
状況がわからないので、助けを先輩に呼ぼうとしましたが、運が悪いことにどこかへ行ってしまっていて、すぐには来られないようです。

しかたなく一人でその病室に向かうと、暗がりの中でナースコールボタンが床に落ちていました。
どんな状況でも押せるような位置においてあるのですが、患者さんはほとんど動けないので、どうして落ちたのでしょう?
もしかすると誰かが悪戯で押したのかとも思いましたが、わざわざ個室にまで入ってくるとは思えません。
理由はわかりませんが、元の位置に戻すのにボタンを拾い上げるのにしゃがもうとした瞬間・・・なにかが、私の手をぎゅっと掴んだのです。

患者さんは植物状態で動けない、部屋には私達以外は誰もいない、だとすれば?
頭の中が真っ白になって、恐怖のあまりに声がでません。ふと目に前に、ナースコールの見えたので連打すると、すぐに先輩が駆けつけてきました。
私を立ち上がらせて話を聞きながら状況を確認すると、患者さんは腕だけがベットから出た飛び出たような状態で事切れていました。

「最後の力を振り絞って、なにかを訴えたかったんじゃないかな?」と先輩はぽつりとつぶやきました。

後味の悪い話

明らかに私の手を掴んだ感触は今でも忘れる事ができず、あの冷たさを思い出すと、今でも寒気が止まりません。
その反面、植物状態で動けないはずの患者さんを突き動かし、伝えたかったことは何なんだろう?と考えてしまいます。もしかしたら、最後の最後になにか聞いてあげられたかもしれない、看取ってあげられたかもしれないと思うと、怖ろしいと思う感情よりも、すこしなりとも後悔のような思いが湧きあげます。

人間の命が灯る最期の瞬間、何か常識では説明できない力が働く事があると実感させられ、大きな衝撃でもありました。
今では看護師として働いていますが、これほどの不思議な事を経験した事はありません。
ただ、人の生死に関わる事もあって、患者さんにとって・・・と考えてしまう時が何度もあります。
怪談とはいえませんが、これが私の不思議な体験です。

※画像はイメージです。

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