真夜中ドライブの行く先

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私が高校生の頃の実話です。
ある夜、兄の友人に誘われてドライブに出かけた。
目的地はなく、とにかくノリだけで、交差点に差し掛かるたび「右!」「次、左!」と行き当たりばったり。
何もかもが楽しく、いつの間にか時間が過ぎ、日付が変わろうとしていました。

まだ帰りたくないなぁ・・・もっと一緒にいたいと思っていた時。
「この近くに昔よく行った海があるんだ。行ってみる?」と誘ってくれたので、行くことにしました。

海につくと真っ暗で、横を走る道路の街灯が一つ二つある程度。季節外れだったので人の気配もなく、砂浜のそばに「○○海浜公園」と書かれた古びた看板が立っているだけ。
私たちは車を降り、しばらく砂浜の縁を歩いているとなんだかいいムードになってきた。でも、なんだか恥ずかしい気持ちが強くなって、すぐ車に戻ったのでした。

その夜をきっかけに、私たちは何度かドライブデートを重ねるようになり、最後は海に行ってから帰るというのがお決まりのパターンになってきたころ・・・。

目次

いつもの帰り道

国道から脇道にそれて、さらに狭い一本道に入る。
対向車が来たらギリギリすれ違えるほどの幅しかない、古いアスファルトの道。
いつ車が来るかわからないので、通るたびに何となく緊張していた。
そこを抜けた先の、T字路を右に曲がれば海に出る。

その日も同じように走っていたはずだった。
けれど交差点を右折した瞬間、前方の景色ががらりと変わった。

そこにあるはずの舗装路はなく、車の前に広がっていたのは、背の高い草が生い茂る真っ暗な一本道。
両脇は草むらで街灯もない。車のヘッドライトだけが、その風景を照らし、ザーッと吹いた風に草が波のように揺れた。

「あれ?」
私がそう呟くと、彼は無言のままブレーキを踏んだ。

次の瞬間、急にアクセルを踏み、車は草の中の道を突っ走り始めた。
「ねえ、これ道じゃないよね!?戻ろうよ!」
叫ぶ私を無視して、彼はひたすら前だけを見ていた。

左側に、遠くを走る国道の車のライトが見えた。
なのに私たちは、草むらの道から出られない。どこまで走っても、出られない。

ようやく見つけた小さな交差点。舗装はされていたが、辺りは真っ暗で、道標も標識もなかった。
彼は左にそちらへ曲がった。
細い側道をしばらく進むと、歩道のような狭い道に入りこんだ。こんな道、車が通るようにはできていない。
ガタガタと車体が跳ねる。
それでようやく、国道に合流することができた。

なんだったんだろう?

私はホッとして、「なんだったんだろうね、あれ?」と笑いかけた。
けれど、彼はずっと黙っていた。

やっと口を開いたかと思うと、ぽつりと、こう言った。

「いつもの道に、行ったはずなんだけど」

なぜか、それを聞いた瞬間に空気が変わったような気がした。
お互い、それ以上何も言わず、無言で帰った。

翌朝、気になって地図アプリでルートを確認してみると、交差点も、脇道も、ちゃんと表示されている。
でも、草むらに入った道だけ、どこにも見当たらなかった。
最初から、そんな道なんて存在しなかったのかもしれない。

彼とはその後、自然に疎遠になった。
別に喧嘩したわけでもない。理由はよくわからない。
ただ、なんとなく連絡を取るのが怖くった。

あの夜、私達になにがあったのか・・・気になるが知るすべはない。

※画像はイメージです。

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