私、寺の住職をしている者です。
みなさんはお盆にお墓参りに行きますか?
一年の墓地を見ていますと、お盆の8月13日の墓地は、綺麗な花やたくさんの蝋燭の灯りで非常に上品で活気ある感じがいたします。
ちなみにですが、お盆時期は地域によって変わり、私の地域は13日です。
春秋のお彼岸もたくさんの花になりますが、やはり蝋燭がたくさん灯されるのはお盆を勝ることはないです。
蝋燭を消しに
これは墓地の立地条件によってやるお寺と、やらないお寺があると思いますが、私の寺は裏が竹林や田んぼ、その反対面は住宅地となっております。ですので風が強い時は蝋燭の炎がなにかしらに引火して、本堂や近隣住宅に燃え移らない様に、夜11:00を目安に蝋燭を消しに行きます。
想像してみてください、深夜の墓地に私1人で行くのです。
慣れてない方は怖いのではないでしょうか。
13日の深夜は、墓地ではありますが、目の前にはゆらゆらと揺れる数々の蝋燭の火、それに映される色とりどりの花束、暗いはずの場所がそれはそれは神々しく美しい光景です。
蝋燭を消すコツ
さぁ、その蝋燭を消して行きますが、消すのには順番があります。
遠いところから消していかないと行けません。
それはなぜか・・・消したところは暗くなっていきます。
近いところから消すと帰りは真っ暗なになるわけです。
もちろんライトを持って行きますが、その程度の灯りでは暗闇に包まれた墓地の雰囲気は、なかなかの恐怖心を煽ります。
墓地は碁盤の目状になっていまして、折り返しながら蝋燭を消していきます。
おわかりと思いますが、常に自分の左右どちらか、そして進行方向の後ろは真っ暗です。
ライトも前を照らすので、前以外は暗いです。
進むにつれて明るいエリアが減っていき、闇の部分がだんだんと増えていきます。
確認のため言いますが、ここは夜11:00の墓地です。
するとどうでしょう、些細な音や鳥(夜でもいます)の羽ばたき、遠くから聞こえる救急車など、全ての音がおどろおどろしく聞こえて来るのです。
先程記載しましたが、隣が竹林でありまして少し風が吹いていれば「サラサラサラ」や「ザワッ」という風が竹を揺らす音がします。
普通に恐怖でしょう。

どんどん暗くなっていく
後ろ片側真っ暗、夜の墓地、周囲からの何かしらの物音・・・・。
これらを感じながら、だんだんと暗くなっていきます。
そして最後の一列。
1つまた1つとお墓の蝋燭を消しますと、最後の1つになるわけです。
もう周りは真っ暗、漆黒です。
漆黒の中に1基の墓だけ蝋燭がついている。
みなさんは、この蝋燭消せますか?
1基ぐらい消さないで、灯り代わりにして帰りたくなりませんか?
確かにその方が、海辺の灯台ではありませんが人間心理として安心感は残りますね。
盆の蝋燭消し
でもね、祭りの後じゃありませんが、全ての灯りを消すのも風情というか情緒あるものなんです。
確かに真っ暗にはなりますが、暗闇にうっすら見えるお花の赤やピンクこれもまた品のあるものであります。
全ての蝋燭を消し、真っ暗になった墓地を歩き、すぐそこではありますが寺に帰る。
この怖いような、でも旬の行事のような、はたまた情緒風情あるもののような「盆の蝋燭消し」の作業が案外好きなんですよね。
怖くて無理ですか?
それとも体験したいですか?
ご意見をお待ちしております。


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