動物実験と動物兵器の歴史

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以前、歴史上で行われてきた人体実験に関してまとめた際、気になりつつもあえて割愛した「動物を扱った実験」。
人体実験に負けず劣らずぶっ飛んだ内容が連なるが、その中でもひときわ目を引いた、実験群を当時の時代背景と考察を添えて取り挙げていく。

目次

動物実験の歴史

人間の体を使った実験を人体実験と呼ぶ事を知っていると、動物実験とは動物を使った実験である事は容易にイメージできる。
イワン・パブロフの『パブロフの犬』、ヴォルフガング・ケーラーの『チンパンジーの洞察学習実験』などが有名か。

こんにちでいえば、我々が普段利用している日用品や医薬品・・・それらが実用化される前に、使用した際危険性や重大な副作用がないかを人体を用いて調べる臨床実験が行われる。だが、更にその一段階手前で行われる動物を用いた実験(前臨床実験などともいう)、恐らくこの辺りが一般的にも馴染み深い動物実験だろう。

そもそも動物実験の歴史は古く、紀元前には生きた動物を使った実験が行われていた。
動機は医学やその他分野の技術発展への貢献に収束していくが、奴隷制を支持したアリストテレスやガレノスなどの著名な面々が動物も同様に人間以下の存在とみなし、時代によっては動物実験そのものを娯楽として扱っていたことも影響していると思われる。

紀元前当時には死刑囚や奴隷を使った生体解剖実験も行われていた背景も加えると、技術も倫理も欠けた当時の実験に巻き込まれた動物たちの悲鳴が鮮明に響くようである。
この時代も不穏な雰囲気の動物実験は存在したのだが、今回は個人的に興味の湧いた大戦中?現代までに行われた中々にマッドな実験を並べていく。

動物たちの軍事利用

国同士・・・もっといえば人間同士の戦の場に動物が駆り出される事象もその歴史は古い。
戦車を引いたり人間を背に乗せ戦場を駆ける馬などは想像しやすい。牛やラクダなども重い物資の運搬に活躍し、人々が動物の潜在的身体能力を戦場で活用した歴史が伺える。
そうした中で時代が巡り、世界大戦の頃合いになると医学や科学の技術発展も相まってか、動物の軍事利用の在り方も雲行きが怪しくなっていく。

鳥類

電気的な通信手段が確立されていなかった時代の戦場での鳩は主要の通信手段だった。第二次世界大戦時代も通信機の故障があった際などには活躍したという。実用化に至らなかった計画で、「鳩に爆弾や生物兵器、ミサイル誘爆装置などを取り付け敵地に放つ」といった案もあったらしい。

他にも寒さで起動しなくなる地雷を温めるために生きた鶏を地雷と一緒に埋める「ブルーピーコック」も提案された。ブルーピーコック自体は精度の高い兵器であったが、この部分だけはどうしてそうなった感が否めない。

蝙蝠

蝙蝠に時限式焼夷弾を取り付け敵地に放つ「蝙蝠爆弾」は大戦当時アメリカが対日本想定に開発していた。
木製の家屋が多かった日本の都市部で火災を発生させるのが目的だったという。実用に向けて自国の飛行場で実験が行われたが、その際蝙蝠が想定外の動きをしたことにより飛行場を爆破壊滅し、計画は中止となった。


胴体に爆薬と起爆装置を取り付けた犬が敵国の戦車の下に潜り込み爆弾を起爆させる「対戦車犬(地雷犬ともいう)」を第二次大戦時のロシアが開発した。戦車の下に餌があると訓練で覚えさせた犬を空腹の状態で戦場に放つのだが、戦場の轟音に怯え逃げ帰ったり、『自国の戦車の下に餌がある』と覚えた犬たちが訓練通りに自軍の戦車に潜り起爆したりと戦績は散々だったとか。

1920年代、ロシアのセルゲイ・ブルコネンコによる「切断された犬の頭部を生命装置に繋げ生かす」という実験が行われた。動画サイトに動画が残っており、確かに機械チューブで繋がった犬の頭部は瞬きなどの反応を示しているように見える。

興味が湧いた者は視聴するのもいいが、犬がひどい目に遭うシーンのある映画などが苦手なタイプは心して視聴する事。映像の真偽は未だ問われているが、1950年代には犬の頭部をロボットのボディに取り付ける「The kolie」という計画が進んでいたと思われる資料が残されている。
意思を司る頭部を戦闘特化の機体に挿げ替えた兵器、最終的には人間の頭部での実用化を目指していたのか・・・戦時特有の悍ましさが滲む発想という印象である。

戦後~現代までの動物実験

対人であればヘルシンキ宣言が確立した1964年以降は被験者をぞんざいに扱った実験は大幅に減った傾向であるが、その当時のヘルシンキ宣言の中でも動物実験は「人間に実験する場合はその前に動物実験をパスしてね(超要約)」と記されていたので、動物福祉を考慮しない動物実験はまだ多く見られた。

1950年代、ロシアのウラジミール・デミコフが犬に別個体の犬の頭部を移植し2つの頭を持った犬…「双頭の犬」を作り出した。2つの頭はそれぞれ意思を持ち、食事や睡眠も個別に行っていたという。最終的に20体近くの双頭の犬を作ったが、どの個体も感染症などが原因で長くは生きられなかったようだ。

この実験は臓器移植技術の発展の第一歩として今も語られ、後続にはサルやラットの頭部移植実験も行われた。最終目標は人間の頭部を別の人間の体に移植できるようになること。The kolieを彷彿とさせるプロジェクトは「HEAVEN」という名で進んでいるが、切断した脊髄の修復など課題はまだまだ多い。

1960年代、CIA考案の猫に盗聴器やカメラを仕掛け諜報活動をさせる「アコースティック・キティ」計画が考案された。
訓練や手術など膨大な費用をかけたプロジェクトだったが、初任務で放出した瞬間車に轢かれ亡くなり失敗、その後行われた任務では「工作員が対象のむちゃくちゃ近くにネコを放せばまあ成功する」という本末転倒な結果となり計画は中止された。

サル

1958年、ハーリー・ハーロウが行った「アカゲザル代理母実験」では、生まれたての子ザルが母に抱く愛着の形成過程が研究された。
代理母として用意された針金製の模型と布綿で覆われた模型の画像は見たことがある者も多いかもしれない。この実験結果は人間の母子関係の研究にも役だったが、生後すぐの赤ん坊サルを母ザルから離すのはいかがなものかという批判も当時はあったとか。

現代の動物実験の捉えられ方

戦時中の動物実験ないし軍事利用は、「人間には無い動物特有の能力の有効活用の模索」。
その前後の時代での動物実験は、「人間にとって価値ある技術の発展を最終目標に、不明瞭かつ未知の発明に対しての第一投」が動機として見られる。

戦時の軍事利用に関しては動物が意のままに動かず結果自軍に損害が出ているケースが多く、他の生物を悪用とは生半可にはできないものだなぁと資料を眺めるに留まる。

現代ではこの「不明瞭かつ未知の発明」・・・先の章で挙げた前臨床実験などに動物が起用されることに反対する動きが活発化している。元より動物愛護の観点から動物を不当に苦しめるのを良しとされていない事、機械でシミュレーションするなど代替法が確立されてきていること。
先に述べたヘルシンキ宣言内でも改定があり、動物実験は必要最低限に留めるようにと定められた事など、戦前より動物に対する認識が時代に合わせ変化した結果であると思われる。

対人にせよ対動物にせよ、生命の犠牲が伴わない発展や開発法の確立が可能ならそれに越したことはないのだろう、と馳せたところで本紙は筆を置く。
ここで紹介した他にもまだまだ興味深い事例はあるので、読者諸君はぜひ調べてみてほしい。

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※画像はイメージです。

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