今から10年近く前、大学3年生だった私は不思議な小学生に遭遇しました。
つきまとう少年
自宅から一駅の場所によく通っていたカラオケ店があり、その日もバイトの前に時間があったので、昼過ぎから一人カラオケを楽しんでいました。
アルバイトの1時間前になり、一度家に戻るために駅へ向かって歩いていたときのことです。
駅が近づいてきたあたりで、前から自転車に乗った小学校高学年くらいの男の子が、交差点を曲がっていくのが見えました。
真冬だったので、こんな寒いのに小学生は元気だなと思いながら、私は交差点を渡っていた時です。
ふと右手に気配を感じて振り向くと、さっき交差点を曲がったはずの少年が、戻ってきて私の隣に並んでいます。
少年は自転車を押しながら、私に近より何か話しかけてきました。イヤホンを外して「なに?」と聞くと、「今、何時ですか?」と。
私はスマホで時間を確認して「16時12分だよ」と答えると、その瞬間、少年はぐっと顔を近づけて、スマホの画面を覗き込んできました。
近くによりすぎで、正直、少し気味が悪く、「近い近い」と少年に文句を言うと「ありがとうございます」と礼を言いわれ、子どものやる事だからとそれ以上は気にしない事にしました。
その後も少年は私になにか用事があるわけでもなく、並んでずっとついてくる。
「お姉さん、○○駅に向かってるんですか?」と聞かれたので、「そうだよ」と答えると、「そうなんですね〜」と曖昧な返事。
会話は弾まず、ただ隣をついてくるだけ。
なんか変だ
私は「なんか変だな」と本格的に感じ始めていると、左太ももに何かが触れている感覚がありました。
接近しすぎて体が当たっているのかと思ったのですが・・。
ふと下を見ると、私のタイツ越しに、少年の手が太ももを撫でていたのです。上下に、ゆっくりと。
ゾッとしました。手が「触れた」ではなく、はっきりと「撫でていた」のです。
ふと、さっき通り過ぎた交番に引き返すことも頭をよぎりましたが、相手は小学生。
にもかかわらず、私はなぜか強い恐怖を感じて、声も出せない。
まもなく駅に着き、人が増えたせいか、少年はスッとどこかへ立ち去りました。
最後に何かを言われた気もしますが、はっきりとは覚えていません。
その後、あまりにも気味が悪かったので、友人たちにこの出来事を話しました。
小学生相手ということもあり、笑い話にしかなりませんでしたが、そうすることで、自分の中の気持ち悪さや恐怖をごまかしていたのかもしれません。
もしかすると
2〜3年後、あの駅の近くで、女子大生が見知らぬ中学生の男の子につきまとわれ、押し倒されかけるという事件が報道されました。幸いにも未遂に終わったそうですが、犯人は中学1年生。
ニュースを見たとき、忘れていたあの事と少年の顔が、頭に浮かんできました。
地域と年齢が近いだけで証拠は何もありません。全くの別人かもしれない。
あの視線、妙に落ち着いた態度、あの手の感触、もしかしたら・・・と思ってしまうのです。
※画像はイメージです。


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