私はごく普通の会社員で、家と職場を往復するだけの平凡な生活を送っていました。
しかし、私の周りで不思議なことが次々に起こり始めたのです。
見知らぬ知人
最初に違和感を覚えたのは、ある雨の日のことでした。
私は仕事帰りにカフェで友人と会う約束をし、待ち合わせ場所に向かう途中、人混みの中で誰かが私の腕を掴んできました。
「やっと見つけた!」
驚いて振り向くと、そこには見知らぬ女性が立っていました。
私は驚き、戸惑いながら話しかけます。
「すみません、どちら様でしょうか?」
その一言に彼女は困惑して、小さな声で呟いた。
「え?嘘でしょ。この前、あんなに話したのに?」
まったく覚えがない。
私は「何かの間違いでは?」と答えるち、彼女は何かを確かめるように私をじっと見つめ・・・。
「ごめんなさい、何か勘違いしてたみたいです」
そう言うと、そそくさと人混みに消えていきました。
その時は、「人違いだったのだ」と思ったのですが、それからというもの、私の周りで奇妙なことが次々と起こり始めたのです。
奇妙な出来事
ある日、仕事を終えて傘を差しながら駅へ向かっていた私は、ふとした拍子に誰かの視線を感じました。
振り返ると、傘を差した黒いコートの男性が、じっとこちらを見つめています。
私と目が合うと、男性を親しげに話しかけながら近づいてきます。
私は「どちらさまですか?」と強い口調で話すと、男性は気まずそうに頭をかきながら、「ごめん、間違えたみたいだ」と言って去っていったのです。
他にも、コンビニで「いつもありがとうございます」と店員に挨拶され、「久しぶり」と親しげに話しかけてくる。
私はその人達を全く知りません。
ですが、明らかに「私」と会ったことがあるかのような反応をするのです。
極めつけは、実家に帰省したときのことでした。
近所を歩いていると、向こうから歩いてきた子どもが満面の笑みで、「お姉さん!」と手を振ってくるのですが、私はその子を知りません。
「元気だった? ずっと会えなかったから心配してたよ!」
「・・・すみません、どちら様でしょうか?」
そう答えた瞬間、子どもの顔色が変わった。
「あれあれ?」
その子は何かを確かめるように私の顔をまじまじと見た後、顔を真赤にして「ごめんなさい、人違いかも」と呟き、走り去っていきました。
その晩、母にその話をすると不思議そうに私に訪ねてくるのです。
「最近、近所の人があなたを見かけたって言ってたわよ。でも、今日、帰ってきたばかりよね?」
私は言葉を失った。
終わらない私との遭遇
その後も、何度か同じような出来事が続きました。
どこかで私の「影」のような存在が動いているかのようです。
私の周囲では、誰もこの不思議な出来事に気づいていないようで、次第に私は気味が悪くなり始めた。
もしかしたら、私が見ているのは「私の世界」ではなく、どこか別の「私」がいる世界なのでしょうか?
そう考えると、ますます不安が募るばかり。
これは単なる偶然、それとも、私と全く同じような顔をした「別の私」が存在している?
私には、もうその答えを知る術はありません。
※画像はイメージです。


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